以前の記事でもご紹介した .URUKUST(ウルクスト)土平恭栄さんの『手縫いで作る上質な革小物』。
この本をガイドに制作を重ねるなかで、私の中のレザークラフトに対する「解像度」が、着実に高まってきている実感があります。
今回はその経験を活かし、作業をよりスムーズにするための「目打ち・菱目打ち専用ツールケース」を自作しました。既製品にはない、自分の道具にだけフィットする「専用設計」のプロセスを記録します。
縫い目に現れる「迷い」と「習熟」
手縫いの美しさは、リズムの一定さに宿ります。

制作の序盤、どうしても縫い目が撚(よ)れてしまいました。写真で見返すと、糸の引き方や針を入れる角度に「迷い」があったことがはっきりと分かります。

しかし、中盤からは「どうすればラインが綺麗に見えるか」を強く意識し、一針ごとにテンションを微調整。構造が形を成し、プロダクトとしての「完成度」が目に見えて向上していくプロセスには、モノづくりの本質的な喜びが詰まっています。
「コバ」という細部へのこだわり
全体のクオリティを左右するのは、やはり断面(コバ)の処理です。

裁断面を丁寧に染色してから、納得がいくまでコバ磨きを繰り返しました。

指先をかすめるザラつきが消え、滑らかな肌触りへと変化する。その一瞬に、無機質な革の断片は、永く使い続けたい「相棒」へと生まれ変わります。
専用の仕立てが生み出す「定位置」の心地よさ
完成したのは、手持ちの目打ちや菱目打ちが吸い込まれるように収まる、極めてパーソナルなケースです。



優れた型紙を形にすることで、この「遊びのなさ」が生まれます。作業机の上が整うことで、次の制作へのモチベーションも高まりました。
結局、一番惹かれるのは
制作のヒントを求めて、図書館でレザークラフト関連の書籍を片っ端から借りて良さそうなものを探してみました。

素晴らしい本はたくさんあります。けれども、多くのデザインに触れるほど、自分の好みが明確になりました。
結局のところ、私にとっては .URUKUST さんのミニマルなスタイルが、一番ステキでしっくりきます。「自分にとっての正解」を確認できたことも、今回の大きな収穫でした。





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