出張の合間、鹿児島の街を歩く

前回の記事で「次は鹿児島へ行く」と書いていましたが、無事に出張へ行ってきました。 さすがに仕事なので今回は着物はお留守番。歩きやすい格好で、仕事の合間の「隙間時間」を使って鹿児島の街を歩き回ってきました。こちらは鹿児島の象徴「桜島」
街のあちこちに幕末の歴史とモダンな建築が混ざり合っていて、ただ歩いて風景を眺めているだけでも、デザイナーとしては良い刺激(と、ものづくりの妄想)をもらえる最高の時間でした。
写真が多くなったので、備忘録も兼ねて2日間の記録をまとめます。
【1日目・昼】街の中心で、歴史とモダンを交差する
圧倒的な存在感:ザビエルカテドラル教会











まず足を運んだのが、鹿児島カテドラルザビエル記念聖堂。 1999年(平成11年)竣工、設計は日本のモダニズム建築を牽引してきた「坂倉建築研究所」です。
ここは写真をつい何枚も撮りたくなるほど、造形が本当に面白い。教会の厳かな雰囲気もありつつ、どこか現代的で、空に向かってスッと伸びるようなフォルムに目を奪われました。
内観も良いですが中の見学をしたいと声を掛けると気持ちよく案内に応じていただいた教会の方のご対応に気持ちよく過ごせました。


かけ足で巡る、レトロ建築と歴史の空気
教会の後は、周辺の歴史的な建築をテンポ良く巡りました。どれも歩いて回れる距離感なのが嬉しいところです。

- 鹿児島県立博物館 考古資料館 明治16年(1883年)竣工。現存する鹿児島の石造建築としては2番目に古いそうです。石造りのどっしりとした佇まいと年月を経たテクスチャ、たまりません。もっと近くでディティールをじっくり見たかったです。。




- 照国神社 (外観は人が多くて撮りそこねました汗)現在の社殿は戦後(昭和33年)に復興されたものだそうで、凛とした佇まいが美しいです。特大の鳥居や見事な松がそびえ圧巻です。社殿内部の至るところに島津家の家紋が、、グラフィックが秀逸で好きな家紋の一つです。

- 鹿児島市中央公民館(旧鹿児島市公会堂) 昭和2年(1927年)竣工。設計は、大阪市中央公会堂なども手掛けた建築家・片岡安です。クラシカルで美しい佇まいで、現役で市民に使われているようです。横浜もそうですがこういう歴史ある良い建築を大切に使うのは素敵なことですよね!




- 鹿児島(鶴丸)城跡 御楼門 こちらは2020年(令和2年)に復元されたばかり。圧倒的なスケール感。木造の迫力に、思わず見上げてしまいます。

- 県政記念館(旧鹿児島県庁舎本館) 大正14年(1925年)竣工。設計は日本の近代建築を牽引した「曽禰中條(そね・ちゅうじょう)建築事務所」です。レトロ建築好きには刺さる、洋風の端正なデザイン。
一つ一つをじっくり見る時間はあまり取れませんでしたが、こうして連続して古いもの・美しいものを浴びるように見るだけでも、頭の中がリフレッシュされていきます。
【1日目・夜】カフェ「dandelion」で一息





夜は鹿児島の友人に会って食事をとりに、カフェ「dandelion」へ。 日中歩き回った疲れを、良い雰囲気の空間と食事でリセット。オーナーの趣味で世界中の面白いものを集めて置いているのだとか。建築の作りも面白く素敵な空間でした。こういう出張先の夜のふとした時間が、疲れを忘れさせてくれます。
【2日目】指宿から空港へ。対極にある二つの建築
2日目は指宿方面へ寄り道しつつ、空港へと向かうルート。ここで全くベクトルの違う二つの建築に出会えました。
圧倒的なエネルギー:ふれあいプラザなのはな館








指宿にある「ふれあいプラザなのはな館」。 1998年(平成10年)竣工、独創的なスタイルで知られる建築家・高崎正治氏の設計です。
ここはもう、写真を見てもらうのが一番早いかもしれません。有機的というか、SF的というか……既存の枠に囚われない自由な造形エネルギーが爆発していて、歩いているだけでワクワクしました。




こういう「どうしてこうなった!?」というデザイン(もちろん良い意味で)を目の当たりにすると、自分のものづくりの発想ももっと自由でいいんだな、と背中を押される気がします。
100年の時が止まった場所:嘉例川駅

なのはな館から一路、帰宅に向け空港に向かいますが最後に足を伸ばしたのは「嘉例川(かれいがわ)駅」。 明治36年(1903年)の開業当初から残る、鹿児島県内で最古の木造駅舎です。


なのはな館のような奇抜さはありませんが、長い年月をかけて人が使い込み、磨かれてきた木の温もり。最高に寂れてて郷愁を誘います。来てよかった
インプット完了。次はアウトプットへ
出張の合間という限られた時間でしたが、近代インダストリアル的な造形から歴史ある木造建築まで、これでもかというほど良質なインプットができました。やはりレトロな建築好きとしては、こういう町並みが残る都市は訪れて楽しいですね!鹿児島市内を歩く時間は最高に幸せでした!
着物で出かけた時の「機能性への気づき」もそうですが、こうして日常から離れてデザイン的に良いものを見ると、自分の手を動かしてみたくなります。
鹿児島の仕事もそこそこに、たくさん楽しめました。次はレザークラフトの新作に向けて、また型紙を起こしていこうと思います。


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