着物とレザークラフト。 最近の私の関心はここにあります。 なぜなら両方組み合わせたら楽しそうだから。そのなかでも「革足袋」の自作というのが一番心そそられました。制作を検討しているのですが、まずは何が必要になるのかを、プロの工程から逆算して考察してみたいと思います。
1. . 革足袋の歴史、実用品から贅沢品へ

着物の足元を飾る「足袋」。現代では綿素材が一般的ですが、その起源を辿ると、実は「革」に辿り着くことをご存知でしょうか。
かつての足袋は鹿革などで作られた「革足袋」が主流であり、耐久性と防寒性に優れた高級品として重宝されていました。綿の足袋が普及したのは江戸時代以降のことであり、革足袋こそが本来の姿であったのかもしれません。
現在、革足袋は単なる実用品以上の格調を備えています。 独特の光沢と足に吸い付くようなフィット感は、綿素材では決して味わえない贅沢品となっております。また、使い込むほどに持ち主の足の形に馴染み、唯一無二の「一足」へと育っていく過程は、まさに着物という文化が持つ「長く愛でる」精神にも通じます。
歴史に裏打ちされた堅牢さと、現代の装いにも通じる高級感。挑む価値アリです!
2. 工程から導き出す「手縫いクラフト道具」の仮説
今回はミシンを使わず、あえて「手縫い」で挑むことを想定しています。 まずは先達の知恵を借り、伝統的な足袋ができるまでの流れを整理してみます。
- 【参考】足袋のつくり方(きねや足袋) https://kineyatabi.co.jp/page-379/page-64/
- 【参考】足袋ができるまで(玉井商店) https://tamaishoten.com/blog/1416/
この繊細なステップを革と手縫いで再現するには、どのような道具が必要になるのでしょうか。現時点での「予測」を立ててみました。
■ 裁断と印付け
足袋は左右計10個の複雑な曲線パーツで構成されます。足袋に限らず手縫いの場合、縫い穴の位置が仕上がりを左右するため、印付けがより重要とのこと
- 目打ち: 革の表面ケガキ線をつけたり、位置出ししたり必須品
- ロータリーカッター: 柔らかい革では革包丁やカッターでは逃げてしまいそうなので曲線を正確にトレースするためには必要そう。
- ネジコンパス:縫い線のガイドに必要になります。これも柔らかい革にうまく引けるのか疑問ですね。
■ 穴あけ
革は布と違い、針を刺す前に「穴」を開ける必要があります。
- 菱目打ち(ひしめうち): 一定の間隔で縫い穴を開けるための道具です。足袋の曲線に合わせて、目数の少ないタイプ(1本〜2本)を使い分けることになると予測しています。
- 菱ギリ: 菱目打ちで開けた穴を、裏側まで垂直に貫通させるために使用します。
■ 縫製
手縫いの醍醐味であり、最大の手間がかかる箇所です。
- 手縫い針(丸針)と蝋引き糸: 革専用の太めの針と、摩擦に強く解けにくい蝋引き糸を選択します。
- レーシングポニー(手縫いスタンド): 両手で二本の針を操る際、革を固定しておくための道具ですが、足袋には不要ですかね。
■ 成形と仕上げ
実際これが一番難関か。縫い上げた直後の革足袋を足になじませるため必要なのではないかと予測しています。
- 平ハンマー: 縫い目を叩いて平滑にし、糸を革に沈ませることで、足馴染みと見た目の美しさが段違いになりそうです。
- 木型(またはシューリフレッシャー): 最終的なフォルムを整え、革を足の形に馴染ませます。これ、どこで買えるのでしょうか。。
3. まとめ:未体験ゆえの「実験」
こうしてリストアップしてみると、手縫いによる革足袋作りは「和裁」と「レザークラフト」の、より濃密な交差点にあると感じます。またコハゼの代わりにカシメボタンなども必要になりそうですし、革を重ねる箇所を漉いたり接着したりするかも知れません。。試行錯誤ですね
とりあえず目標は「革足袋」作りですが、調べれば調べるほどレザークラフトの知識のない私が突き進むには山が高いすぎる!ということで少しずつクラフト工具を揃えていきながら、革小物をいくつか作っていきたいと思います。
次回は購入したものの紹介や参考にする本を紹介できたらと思います。
追記:実際に揃えてみました!
このリストを元にいざ道具選びを始めたのですが……「手持ちのカッターでいけるでしょ」なんて甘い考えは、ヌメ革の前に一瞬で打ち砕かれました(笑)。
結局、何を買って何が正解だったのか。初心者の私が迷走の末に辿り着いた「日本の定番道具たち」の実録はこちらです。



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