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片貝まつりの四尺玉を見る前に、小千谷縮のふるさと・小千谷へ寄り道した話

【纏う(Wearing)】

新潟県小千谷市の片貝町で毎年9月に行われる「片貝まつり」。世界最大級とされる正四尺玉が上がることで知られる花火です。今年(2026年)は9月11日・12日の開催で、自分は12日に行ってきました。せっかく小千谷まで足を延ばすので、花火が始まる前に、まちなかにある小千谷織物工房にも寄ってきています。

世界一の四尺玉で知られる片貝まつりへ、まずは小千谷に寄り道

片貝まつりは、片貝町にある浅原神社の秋季例大祭として奉納される花火です。江戸時代後期からの歴史があり、1891年(明治24年)には世界で初めて正三尺玉の打ち上げに成功したことから「三尺玉発祥の地」としても知られています。その後、世界に先駆けて正四尺玉の打ち上げにも成功し、名実ともに世界一の打ち上げ花火として知られる存在になりました。

片貝町は小千谷市の一部です。せっかくなので花火が始まる前の時間を使って、小千谷市街にある小千谷織物工房まで足を延ばしてみました。

小千谷織物工房で出会った、ユネスコ無形文化遺産「小千谷縮・越後上布」

小千谷縮・越後上布は、小千谷市から魚沼地方にかけて生産される麻織物です。原料の苧麻(ちょま)を手で績んで糸にし、絣くびり・染め・織り・雪ざらしといった多くの工程を経てつくられます。1955年には日本の染織として初めて国の重要無形文化財に指定され、2009年9月30日にはユネスコの無形文化遺産にも登録されました。

小千谷織物工房は、そんな小千谷の織物文化を紹介する施設です。入館は無料で、館内には機織り体験ができるコーナーや、実演を見学できる「織匠之座」、地元の織物を扱う売店も併設されています。プロダクトデザイナーとして見ると、雪国の気候と暮らしから生まれた技術が、今も産業として現役で動いているのが面白いところです。

売店には、片貝木綿という地元の綿織物も並んでいました。チェックやストライプの反物が色とりどりに揃っていて、見ているだけでも楽しい時間でした。

錦鯉発祥の地、小千谷ならではの石碑

小千谷市は錦鯉の発祥地としても知られています。19世紀前半、この地域で食用の鯉に突然変異で色のついた個体が現れたのが始まりとされ、以来、雪国の清らかな水と職人の技によって改良が重ねられてきました。2014年10月23日には小千谷市・長岡市の「市の魚」に、2017年5月5日には新潟県の「鑑賞魚」にそれぞれ指定されています。

小千谷織物工房のすぐ近くには「錦鯉の里」という展示施設もあり、その前でこの指定を紹介する石碑を見かけました。織物と錦鯉、どちらも雪国の暮らしから生まれた地場産業だと思うと、小千谷という土地の厚みを感じます。

片貝まつり本番、世界最大級「正四尺玉」の迫力

小千谷での寄り道を終えて、いよいよ片貝まつりの会場へ。会場には「世界一 四尺玉」と書かれた大きなオブジェも展示されていて、まつり気分が一気に高まります。

片貝まつりの花火は、単なる打ち上げ花火ではなく、浅原神社への「奉納」という意味を持っています。町の人たちが人生の節目や祈りを込めて一発ずつ奉納し、打ち上げ前には奉納者の名前と願いがアナウンスされるのも特徴です。名物の正四尺玉は、直径約120センチメートル・重さ約420キログラムという大きさで、高さ5.2メートルの鋼鉄製の筒を使って打ち上げられます。夜空に開いたときの花の直径は、なんと約800メートルにもなるそうです。

実際に間近で見ると、音というより空気の振動として体に伝わってくる感覚でした。デザイナー視点で言うと、あの一瞬の光景のために、420キログラムの玉をどう安全に、どう美しく開かせるかという設計と職人技が積み重なっているわけで、単純にすごいものを見たなという実感があります。

まとめ:片貝まつりと小千谷、まとめて楽しむ1日

片貝まつりだけを目当てに行っても十分に満足できると思いますが、開始前の時間を使って小千谷織物工房や錦鯉の里に寄ると、この土地が花火だけでなく、織物や錦鯉といった雪国ならではの産業を育んできた場所だということが分かって、花火の見え方も少し変わってくる気がします。

片貝まつりの開催日程は年によって変わるので、訪れる際は片貝町煙火協会や小千谷市の公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。

ではまた。

※ 片貝まつりの歴史・正四尺玉の大きさ・打ち上げ方式について:小千谷市公式サイト「片貝まつり」ページ(https://www.city.ojiya.niigata.jp/site/kanko/katakaimatsuri.html、2026年9月23日確認)に基づきます。
※ 2026年の開催日・打ち上げ時間について:片貝町煙火協会公式サイト(https://katakaimachi-enkakyokai.info/、2026年9月23日確認)、小千谷市公式サイト(同上、2026年9月23日確認)に基づきます。
※ 小千谷縮・越後上布の製法・重要無形文化財指定・ユネスコ無形文化遺産登録について:小千谷市公式サイト「小千谷縮・越後上布」ページ(https://www.city.ojiya.niigata.jp/soshiki/nigiwai/ojiyachijimi-bunkaisan.html、2026年9月23日確認)に基づきます。
※ 小千谷織物工房の館内設備・入館料・機織り体験について:小千谷サンプラザ公式サイト「小千谷織物工房」ページ(https://www.ojiyasunplaza.jp/orimono.html、2026年9月23日確認)に基づきます。
※ 錦鯉の発祥・市の魚および県の鑑賞魚への指定時期について:小千谷市公式サイト「錦鯉発祥の地」ページ(https://www.city.ojiya.niigata.jp/soshiki/norin/hassyounoti.html、2026年9月23日確認)に基づきます。
※ 片貝木綿については、店頭で見かけた商品説明(一次情報)に基づきます。

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